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【駒沢の気になる看板・500文字レポ】コーヒー1杯に45分!? 贅沢なコーヒータイムが過ごせる「自家焙煎珈琲 HARMONY」

駒沢の街で気になった看板のお店を尋ね、勝手にいいとこレポをするシリーズ。第2回目は「自家焙煎珈琲 HARMONY」です。

コーヒー1杯が物語る、情熱と工夫の結晶

「前人未到のコーヒーお淹れします」という看板が目に入り、な、なんという自信! いったいどんなコーヒーが飲めるんだろう? とワクワクしながら店内に入ると、店主の黒澤さんが迎えてくれました。

もともとは自動車メーカーの生産ラインで働いてた店主の黒澤龍弥さん。実家が喫茶店を営んでおり、自身も20年前にお店をオープン。コーヒーについての知識や技術はご両親から教わったのかと思いきや、すべて独学なんだそう。

カウンター席だけの小さなお店ですが焙煎所も併設されていて、コーヒーの芳しい香りが店内に広がっていました。「おすすめはありますか?」と聞くと、好みをヒアリングしてコーヒーを淹れてくれた黒澤さん。

メニューの表紙は、文字、コーヒー豆を革で形取って縫い込んだ自作。コーヒーに対する知識と愛情がたっぷり綴られていました。
コーヒーを注文すると好きなカップを選べました。有田焼で有名な有田やオークションで集めているそう。

のの字を描かないドリップ 注ぎ口をよく見ると

驚いたのが、独特なコーヒーの淹れ方。お湯が注がれているのかわからないくらい少しずつドリップしていきます。深煎りコーヒーだと、1杯淹れるのに最長45分かかるんですって! 今回は15分ほどの時間でしたが、目の前で淹れるコーヒーをボーッと眺める時間はとても贅沢でした。

コーヒーの通り道を作るために、少しずつドリップする必要があるそう。ポットの注ぎ口も一定のお湯が出るように加工されていて、フィルターは奥さんの手作りなんだとか!

長時間ポットを持つ手が疲れないのかな?と不思議に思っていると、疲れないための工夫が随所に。ポットの持ち手は握りやすいように改造され、ポットを支えるためにズボンベルトには、木片が施されていました。(ベルトの写真を撮るのを忘れるという痛恨のミス!ぜひお店で確認してみてください)

ポットの持ち手もより手にフィットするように改造。

黒澤さんはかつて鈴鹿で車のバンパーを塗る仕事をしていたそう。それは手先が器用なはず。おいしいコーヒーを淹れるために道具を自分に合わせてカスタマイズする情熱に感激です。

ナポリのコーヒー豆で淹れてくれた深煎りコーヒー。深みがあるけれどまろやかな味わいで、時間が経つとまた風味も変わっていきました。ビスコッティと一緒に。
店内にもカスタマイズされた道具が販売されていました。個人に向けたコーヒー教室も開催されています。
半自動でちょうど良い角度でコーヒーを淹れることができる道具も見せてくれました。これはノートパソコンスタンドを改造して作られたもの。

初めはなんて挑戦的な看板なんだ!と思いましたが、圧倒的な知識と工夫の詰まったコーヒーをいただき納得。企業秘密だらけかと思いきや「企業秘密なし」と言いきる黒澤さん。取材のあいだも常連さんが来店する人気店。気になる方は、ぜひ訪ねてお話を聞いてみてください。

自家焙煎珈琲 HARMONY

住所:〒154-0012 東京都世田谷区駒沢5-15-14
https://maps.app.goo.gl/R343Y1ywc3Uqzgux6
営業時間:10:00~22:00(月曜 ~20:00)
定休日:火曜日
電話番号:050-3403-0807
Web:http://www.harmony2.net/

第一回目の「いちかわ洋品店」もぜひチェックを!
黒澤さんはブックプロジェクトにも登場。

みなさんも、気になる看板のお店をぜひレポしてみませんか?
「この店のレポートをしたい!」という方は、ぜひこもれび編集部までコンタクトください。
お問い合わせ先:comorevimagazine@gmail.com

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