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[NEW] 6/8開催|生活史の面白さは、なに? ー 柴山浩紀(筑摩書房)× 西村佳哲

期間
2024.6.8 (土)

2024年から「駒沢こもれびマガジン」で始まる『駒沢の生活史』プロジェクトにむけて、筑摩書房『東京の生活史』の編集者・柴山浩紀さんを招き、「生活史の面白さは、なに?」という問いを片手に語り合ってみたいと思います。

柴山さんは筑摩書房に移って7年目。上間陽子さんの『裸足で逃げる』『海をあげる』、朴 沙羅さんの『ヘルシンキ 生活の練習』、植本一子さんの『さびしさについて』の文庫化など、話題と想いを集める本を著者と生み出しています。

あるインタビュー記事で「人文書のヒットメーカー」と称された彼が、「人文書を作っている意識は希薄」「あまり類書がない本をつくりたい」と答えていて印象に残りました。つづけて「類書がないゆえにいろいろ難しい部分もある」と語っていましたが、その一例が『東京の生活史』かと思います。

『東京の生活史』(2021)は、社会学者として聞き取りを重ねてきた岸政彦さんのアイデアをもとに、公募で集まった150人が聞き手となり、150人の語りを書いた、まさに類のない本づくりのプロジェクトです。

語り手は、有名・無名といった基準でなく、参加した「聞き手」が「この人の話(人生)を聞いてみよう」と思った方々です。いわば街をゆく人々の中から、気になる人が選ばれ、どんな話を聞くことになるかわからずに聞いた。語る側も、あらかじめ語りたいことが決まっていたわけでもなかったんじゃないか。

聞いてくれる人がいるから話すことができた。聞く人がいなければ、語られることもなかったかもしれない、きわめて断片的な話が持つこの面白さは、いったいなんだろう。岸さんは『東京の生活史』のあとがきに、〝語りというものはいつも、「そういえば」「いま思い出したけど」「話は変わるけど」「関係ないけど」このようにして始まるものが、いちばん面白い〟と書いています。

柴山さんは『東京の生活史』の制作日誌に、〝人生がおもしろい、とはなんだろうか〟〝4万字ほどのテープ起こしの原稿が送られてきたのでざっと読む。帰国子女の教え子さんに話をうかがっていて、なかなかおもしろい。この、「おもしろい」という感覚は、いったいなんだろうなと、毎回考えてしまう〟と書いていました。

生活史の、なにが面白いんでしょう。そもそも「面白い」とは、どういうことなのか。
当日は『駒沢の生活史』プロジェクトの概要や、参加申込の手順もご紹介したいと思います。どうぞお越しください。

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【開催概要】
生活史の面白さは、なに?
柴山浩紀(筑摩書房)× 西村佳哲

日時:2024年6月8日(土)13:00〜14:30(開場12:30)

参加費:¥1,000(税込)

・会場参加(A)駒沢界隈にお住まいの方 …15名
・会場参加(B)その他の地域にお住まいの方 …15名
・アーカイブ録画視聴

*ライブ中継は行いません
*録画視聴用URLは会場参加の方々にも事後お送りします

会場:駒沢こもれびスタジオ
世田谷区上馬3-17-7 キャンドゥのビル2階(エレベーター上がって左手)
https://maps.app.goo.gl/4opmKS4VYEJYmtwi9

定員:約30名・先着順(後日アーカイブ動画公開予定あり)

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柴山浩紀(しばやま・ひろき)

1986生まれ。2010年に太田出版入社、2016年から思想誌『atプラス』編集長を務めたのち退社。2017年から筑摩書房。主に人文・ノンフィクションを担当している。担当した本に、『海をあげる』『裸足で逃げる』(上間陽子)、『東京の生活史』『大阪の生活史』(岸政彦)、『ヘルシンキ 生活の練習』(朴沙羅)、『聞く技術 聞いてもらう技術』(東畑開人)、『近代美学入門』(井奥陽子)など。

西村佳哲(にしむら・よしあき)

1964年東京生まれ。プランニング・ディレクター。『自分の仕事をつくる』(ちくま文庫)著者。つくる・書く・教える、大きく3つの領域で働く。
ウェブサイト


駒沢こもれびマガジン/『駒沢の生活史』プロジェクトとは?

『駒沢の生活史』プロジェクトは、世田谷区・駒沢を楽しく暮らすひとたちを応援するウェブマガジン「駒沢こもれびマガジン」の取り組みの一つです。詳細はこちらをご覧ください。

駒沢の生活史|プロジェクト 2024
https://komazawa-comorevi.com/magazine/seikatsushi/