イベントレポート

駒沢こもれびプロジェクト初の「しみん先生」が誕生!住んでいる場所だからできること。

この夏に開催された、大人から子どもまで楽しめる「お茶菓子づくりとこもれび茶会」。これまでのイベントとはひと味違い、駒沢に住んでいる人が「しみん先生」になり、自分の得意なこと・できることを同じく駒沢に住んでいる人に教えるイベントとなりました。

今回のしみん先生は駒沢在住の橋本絵美さん。ひょんなことから駒沢こもれびプロジェクトの存在を知り「自分に何かできることはないかな」と、スタジオに連絡してくれたのがはじまりでした。

しみん先生とは?
駒沢こもれびプロジェクトで自分の持っている小さなスキルを、思いと志を持って地域の人に還元していく先生のことです。

気になったから、飛び込んでみた

「家が駒沢公園のすぐ近くなので、駒沢こもれびスタジオの前もよく車で通るんです。大きな看板(仮囲い看板)ができていたから、車の中からQRコードを読み取ってみたら、いろんなイベントを開催していることを知って。連絡をして実際にスタジオにきてみると、駒沢が変わろうとしている雰囲気を受け取って、ワクワクしました」

自分のアンテナを信じて、思い切って声をかけてくれた橋本さん。自身の茶道の経験を生かして、大人も子どもも楽しめるお茶会イベントを提案してくれました。

イベントではまず、茶道の歴史から教わりました。

「人生100年時代と考えると、わたしはいま折り返し地点を過ぎたところです。ここからまだまだ楽しめるはずですが、年齢や固定概念のフィルターをかけて行動をセーブしてしまう人も多いです。ですが、もう年齢的に遅いかもとか足踏みしている時間がもったいないと感じていました。やってダメだったら次に進めばいいし、色々なことをやってみると、どんどん世界は広がっていきます」

橋本さんにとってのひとつのチャレンジが駒沢こもれびプロジェクトへの飛び込みでした。すると新しい人たちとの出会いを通して、さらに自分の世界が広がっていったそうです。

「昔から興味があるとすぐに行動に移すタイプだったんですけれど、年齢と共にどんどんずうずうしくなってきたのもあって、変に『できないかも、無理かも』と思わなくなりました。もちろん、初めての場所でイベントを開催する不安もありました。決められた時間内に大人から子どもまで楽しめて、なおかつ達成感も感じられるものが作れるのかなと。でも、スタジオのスタッフさんと相談しながらイベントを組み立てて、実際に開催してみると小さい子たちも楽しんでくれて。子どもの好奇心には本当に驚かされました」

みんなが楽しめるように、作るお茶菓子は「うさぎ」と「花籠」の2種類の練り切りをチョイス。まずは橋本さんがお手本を披露してくれました。
粘土遊びのように、楽しみながらお茶菓子を作っていきます。

自分の住む街を、もっとおもしろくするために

夏休み中の開催だったこともあり、思いがけず親子での参加が多かった本イベント。集まってくれた子どもたちはみんな、同じ地域に住んでいるけど普段は接点のない子たちでした。そんな子どもたちや大人たちを繋げてくれるのが、地域に根差したイベントかもしれないと、橋本さんは言います。

「今回のイベントでも、お茶の歴史をおもしろがってくれた歴史好きの男の子もいれば、もの作りが好きな理科教室に通っていて男の子、練り切りを楽しんでくれた粘土遊びが好きな女の子、着物や茶道が好きだけどなかなか触れる機会がなかったという女性など目的がみんなバラバラだけど同じものを作る体験を共有している、なかなかおもしろい会になりました」

花籠の絞りは少し力が必要だったので、協力しながらお花を咲かせていました。
お菓子ができたら、お抹茶をたてます。お茶の流派によって、たて方も変わるんだとか。

参加者に感想を聞くと「夏休みの子どもの居場所になって、わたし自身も助かりましたし、子どもと一緒に新しいことを学べて楽しかった」という感想も。夏休みに子どもたちと一緒に出かけられる場所は貴重!

「私が住んでいるマンションでも、いろんなコミュティがそれぞれに活動しています。騒音に敏感だった人がコミュニティに参加するようになってから、騒音トラブルがなくなったなんてこともありました。やっぱり地域と繋がって人と話すことは大切ですよね」

自分でつくった和菓子、自分でたてたお茶は特別においしく感じるもの。

街の人たちで駒沢をもっと楽しく、もっとおもしろくをひとつのテーマにしている駒沢こもれびプロジェクトにとって、今回のイベントは街の人たちがそれぞれに教えたり学んだりできたいい時間となりました。駒沢こもれびプロジェクトにはいろんな活動があります。「自分も何かしたい!」と思う人が少しずつ増えたら、よりみんなで駒沢をおもしろく、楽しくし育てていけるのではないかと感じました。気になる方は、ぜひLINEのお友達登録から!

橋本さんはこんな人

高校生と大学生のお子さん3人を持つ母でありながら、駒沢と熱海の2拠点生活の中で、それぞれの場所でお茶のワークショップを開催。お茶との出会いは幼少期に参加した、ヨーロッパをめぐるエーゲ海クルーズ中の船の上。一緒にツアーに参加していたグループが、突然着物に着替えて甲板でお茶会を開き、その美しさに衝撃を受け、12歳から茶道裏千家に入門。

旅行会社や高齢者施設のコンシェルジュ・コンサルなどのお仕事を続けながら、茶道を長年学ぶ。子育てがひと段落したところで、着付け、和菓子づくり、茶花やしつらえ、立ち居振る舞いなどトータルで学べる「麗しく生きるための和の会員制サロン教室Then go 」を開き、茶の湯を奥深さと楽しさを広めている。

KOMAZAWA
COMOREVI
PROJECT_.
駒沢こもれびプロジェクト